「7番アイアン、何ヤード飛びますか?」
この質問に、自信を持って答えられるゴルファーは、意外と少ないと思います。私も昔は「150ヤードくらい……かな?」と、曖昧にしか答えられませんでした。
でも、自分の飛距離を正確に知らないままコースに出るのは、地図を持たずに旅に出るようなもの。番手選択で迷い、ミスが増え、スコアを落とす原因になります。
この記事では、HS45の月イチゴルファーが、TrackManで実測した番手別飛距離を全公開します。キャリーとトータル、そして**その差である「ラン」**まで分けて掲載します。
そして何より、飛距離を把握したことで、コースマネジメントがどう変わったか——ここが一番お伝えしたいポイントです。
前回公開した14本のセッティングと、この飛距離データがセットになって、ようやく「自分のクラブを理解している」状態になります。同じ月イチゴルファーの参考になれば嬉しいです⛳
🔗 セッティングの詳細は「月イチゴルファーの14本セッティング公開」をご覧ください。
📊 番手別飛距離・全公開(TrackMan実測)
まず、データをそのまま出します。ロフト角と並べることで、飛距離の階段が見えるようにしました。
| クラブ | ロフト | キャリー | トータル |
|---|---|---|---|
| 1W | 10.5° | 220〜230 | 240〜260 |
| 4W | 16.5° | 200〜210 | 220〜230 |
| 5W | 18° | 185〜195 | 200〜210 |
| 4U | 22° | 170〜180 | 180〜190 |
| 6I | 27° | 155〜160 | 165〜170 |
| 7I | 31° | 145〜155 | 155〜165 |
| 8I | 35° | 135〜140 | 145〜150 |
| 9I | 39° | 125〜130 | 135〜140 |
| PW | 44° | 120 | 130 |
| 48° | 48° | 110 | 115 |
| 52° | 52° | 100 | 105 |
| 56° | 56° | 85 | 90 |
| 60° | 60° | バンカー専用のため計測なし | — |
※単位はヤード。ヘッドスピード約45m/sのデータです。

🤔 その飛距離、「キャリー」ですか?「トータル」ですか?
ここで、この記事で一番伝えたいことを書きます。
「7番アイアン、何ヤード?」と聞かれて、「150ヤードくらい」と答えられる人は、そこそこいます。
でも——**「それはキャリーですか?トータルですか?」**と聞き返されたら、答えられる人はどれくらいいるでしょうか。
さらに、**「7番だと、落ちてから何ヤード転がりますか?」**と聞かれたら?
ここまで把握している人は、アマチュアにはほとんどいません。私も、TrackManで計測するまでは全く分かっていませんでした。
なぜ「キャリーとランの区別」が重要なのか
理由はシンプルです。コースには、ランが使える場面と、使えない場面があるからです。
| 場面 | 効いてくる数字 |
|---|---|
| グリーン手前が花道で、転がして寄せられる | トータル |
| グリーン手前にバンカー・池・谷がある | キャリー |
| グリーンが砲台で、手前に落とすと戻ってくる | キャリー |
| フェアウェイが硬く、よく転がる | トータル |
| 雨でグリーンが柔らかく、止まる | キャリー |
つまり——**「ハザードを越えたい時に必要なのはキャリー」「転がして寄せたい時に必要なのはトータル」**なんです。
「7番で150ヤード」としか知らない人は、この2つを区別できません。だから、バンカー越えで「150ヤードだから7番」と選んで、キャリーが足りずにバンカーへ——という悲劇が起きます。
番手ごとの「ラン」を把握すると、世界が変わる
そこで、私のデータからランの距離を出してみます。
| クラブ | キャリー | トータル | ラン |
|---|---|---|---|
| 1W | 220〜230 | 240〜260 | 約20〜30 |
| 4W | 200〜210 | 220〜230 | 約20 |
| 5W | 185〜195 | 200〜210 | 約15 |
| 4U | 170〜180 | 180〜190 | 約10 |
| 6I | 155〜160 | 165〜170 | 約10 |
| 7I | 145〜155 | 155〜165 | 約10 |
| 8I | 135〜140 | 145〜150 | 約10 |
| 9I | 130 | 140 | 約10 |
| PW | 120 | 130 | 約10 |
| 48° | 110 | 115 | 約5 |
| 52° | 100 | 105 | 約5 |
| 56° | 85 | 90 | 約5 |
ここから見える、はっきりした法則
この表を見ると、きれいな法則が浮かび上がります。
- ロフトが立っているクラブほど、ランが長い(1W:20〜30ヤード)
- ロフトが寝ているクラブほど、ランが短い(ウェッジ:約5ヤード)
- アイアンは、おおむね10ヤード前後で安定
つまり、**ドライバーは「落ちてから30ヤード転がることもある」**けれど、56度なら「落ちたら5ヤードで止まる」。この差を知っているかどうかで、攻め方が全く変わります。
実戦での使い分け例
具体的に、私はこう使い分けています👇
例①:手前に池、ピンまで150ヤード
ここで必要なのはキャリー。7番のキャリーは145〜155なので、当たりが悪ければ池に入るリスクがあります。だから、6番でキャリーを稼ぐ。
「トータル150ヤードだから7番」と考えていたら、池ポチャです。
例②:グリーン手前が花道、ピンまで160ヤード
ここは転がして寄せられる場面。トータルで考えていいので、7番(トータル155〜165)で十分。むしろ、手前に落として転がすほうが安全です。
例③:砲台グリーン、ピンまで140ヤード
砲台(グリーンが高い位置にある)だと、手前に落ちた球は転がり戻ってくることも。ここはキャリーで乗せたいので、8番(キャリー135〜140)ではやや不足。7番でしっかりキャリーさせる判断になります。
「大体わかっている」では足りない
多くのアマチュアは、「7番で150くらい」という大まかな感覚でプレーしています。それでも、なんとなくゴルフはできます。
でも、スコアを縮めたいなら、そこから一歩踏み込む必要があります。
- キャリーは何ヤードか
- トータルは何ヤードか
- その差(ラン)は何ヤードか
この3つを番手ごとに把握するだけで、コースでの判断精度が劇的に上がります。しかも、練習量は一切関係ありません。知っているかどうか、それだけです。
これが、月イチゴルファーにとって最もコスパの良い上達法だと、私は思っています。
🔍 このデータから見える3つのこと
① きれいな「10〜15ヤードの階段」ができている
キャリーの差を見ると:
- 1W → 4W:約20ヤード
- 4W → 5W → 4U → 6I:約15ヤード刻み
- 6I → 7I → 8I → 9I → PW:約10ヤード刻み
- PW → 48° → 52°:約10ヤード刻み
- 52° → 56°:約15ヤード
大きな穴も、極端な重複もありません。前回の記事で書いた「ロフトの階段」が、実際の飛距離にもちゃんと反映されていることが確認できました。
🔗 ロフトの階段については「月イチゴルファーの14本セッティング公開」で詳しく書いています。
② 4Wと5Wは、ロフト1.5°差でも15ヤード違う
前回の記事で、4W(16.5°)と5W(18°)がロフト1.5°差で詰まっていると書きました。
ところが実測すると、キャリーで約15ヤードの差があります。これは意外な発見でした。
おそらく、シャフトの違い(4Wは社外品、5Wは純正の軽めSR)や、5Wは「置きにいく」クラブとして使っていることが影響していると思います。数字の上では詰まっているのに、実際は使い分けできている——面白い結果です。
③ ウェッジは「小さい階段」が必要
PW以下を見ると、10ヤード刻みで並んでいます(130 → 115 → 105 → 90)。
私はPW以下(130ヤード以下)の距離の打ち分けが苦手なので、4°刻みでウェッジを4本入れて、この細かい階段を作りました。数字で見ると、狙い通りになっているのが分かります。
🎯 飛距離を把握して、マネジメントがどう変わったか
飛距離を把握する意味は、「7番で150ヤード飛ぶ」と自慢することではありません。コースでの判断が変わることにあります。
「最大距離」と「最低距離」が分かるのが最大の価値
TrackManの良いところは、飛距離の幅(最大・最低)が分かることです。
例えば7番アイアンなら、キャリー145〜155ヤード。つまり、
- 調子が良ければ155ヤードまで飛ぶ
- 当たりが悪ければ145ヤードしか飛ばない
この**「幅」を知っている**ことが、コースで効いてきます。
シチュエーション別の判断が明確になった
具体的に、こんな場面で判断が変わりました👇
ケース①:グリーン奥に突っ込みたくない時 →「最大距離」で選ぶ
奥がOBだったり、下り傾斜で寄せづらい場面。ここでは**「最大距離」で番手を選ぶ**。
「7番の最大が155ヤード。ピンまで150ヤードだけど、当たったら奥に行く」→ 8番で手前から攻める、という判断ができます。
ケース②:手前のバンカーを越えたい時 →「最低距離」で選ぶ
逆に、グリーン手前にバンカーがある場面。ここでは**「最低距離」で番手を選ぶ**。
「8番の最低が135ヤード。バンカー越えに140ヤード必要」→ 8番だと届かないリスクがあるので、7番を持つ。
番手選びの「迷い」が減った
こうして、**「最大なら届く」「最低でも越える」**という基準で判断できるようになったことで、番手選びの迷いが大幅に減りました。
迷いがなくなると、スイングも素直に振れる。結果、ミスも減ります。飛距離の把握は、技術ではなくマネジメントの改善なんです。
これは、月イチゴルファーが練習しなくてもスコアを縮められる、数少ない方法だと思っています。
📱 計測方法と、正直な注意点
データの信頼性に関わるので、どうやって測っているかも正直に書きます。
TrackManで計測、アプリにデータを蓄積
私はTrackManで計測しています。アプリにデータが残るので、番手ごとの平均・最大・最低を確認できます。
ただし、正直に言うと——アプリの平均値は、実際より少し低めに出ています。理由は、練習でハーフショットも打っているから。フルショットとハーフショットが混ざるので、平均が下がるんです。
この記事に載せた数字は、フルショット(本番で使う8割ショット)時の実感に近い数値に整理したものです。
手持ちの計測器(ユピテル)とは1割程度の差がある
実は、手持ちの飛距離計測器(ユピテル)も持っているのですが、TrackManの数値とは1割程度の差が出ます。

原因は「練習球」だった
この差の主な原因は、**練習場のボール(練習球)**です。
練習球は、コースで使う球より飛距離が落ちる——これは、サイトや口コミでも多くの人が指摘しています。私自身、実感としても同じです。
そして、これを裏付ける事実があります。TrackManには「練習球」と「コース球」を選べる設定があるのですが、TrackManを練習球モードで計測すると、ユピテルとほぼ同じ飛距離になるんです。
つまり——
- 計測器の精度の違いではなく、球の設定の違いだった
- TrackManは球種の補正ができるぶん、実際のコースでの飛距離に近い数字が出せる
この記事のデータは、コース球想定の数値です。だから、実戦での番手選びにそのまま使えます。
つまり、計測環境で数字は変わる
ここは大事なポイントです。
- 練習球 vs コース球で飛距離が違う(約1割)
- 計測器の設定によっても数字が変わる
- 平均値は、練習内容(ハーフショットの有無)によって上下する
だから、他人の飛距離と比べても意味がないんです。大事なのは、「自分の環境で、条件を揃えて測った数字」を持っていること。
📈 番手ごとの「信頼度」も正直に
飛距離だけでなく、その番手がどれだけ安定しているかも、マネジメントには重要です。
安定している番手:5W、8I以下
5Wと、8I以下の番手は、キャリーのばらつきが少なく、安定しています。
データを見ても、8I(135〜140)、9I(130)、PW(120)と、幅が狭いのが分かります。この番手たちは、計算通りに飛んでくれる信頼できる存在です。
特に5Wは私の得意クラブ。ロングホールの2打目で、安心して振れます。
バラつく番手:PW以下(打ち分けているため)
一方、PW以下の番手は、TrackManのデータがかなりバラバラになります。
理由は、基本的に距離を打ち分けているから。フルショットだけでなく、ハーフショットやコントロールショットを混ぜているので、当然データは散らばります。
これは「不安定」というより、**「意図的に距離を変えている」**結果。ウェッジは、フルショットの飛距離だけでなく、振り幅ごとの距離感を持つことが大事なんです。
💡 月イチゴルファーが飛距離を把握する方法
「TrackManなんて持ってない」という方も多いと思うので、現実的な方法を書きます。
方法①:計測器のある練習場を探す
最近は、弾道計測器を設置している練習場が増えています。少し足を伸ばしてでも、一度は正確に測っておく価値があります。
キャリーとトータルを分けて計測できるのが、弾道計測器の最大の利点です。
方法②:手持ちの計測器を使う
ユピテルなどの個人用計測器も、比較的手が届く価格で手に入ります。練習球による誤差はありますが、番手ごとの相対的な差は十分に把握できます。
**「絶対値は1割引きで考える」**と割り切れば、実用上は問題ありません。
方法③:コースでGPSアプリを使う
ラウンド中に、残り距離と実際に打った番手を記録していけば、実戦の飛距離が見えてきます。むしろ、コースでの実測こそが本当の飛距離とも言えます。
大事なのは「幅」と「ラン」を知ること
どの方法でも、意識してほしいのは2つ。
- 「平均」だけでなく「最大」と「最低」を知る
- 「キャリー」と「トータル」を分けて知る
「7番で150ヤード」より、「7番はキャリー145〜155、ランが10ヤード」と知っているほうが、コースでの判断が10倍正確になります。
📝 まとめ|飛距離を知ることは、練習しないで上手くなる方法
最後にまとめます。
私の番手別飛距離(TrackMan実測・HS45)
| クラブ | キャリー | トータル | ラン |
|---|---|---|---|
| 1W | 220〜230 | 240〜260 | 約20〜30 |
| 4W | 200〜210 | 220〜230 | 約20 |
| 5W | 185〜195 | 200〜210 | 約15 |
| 4U | 170〜180 | 180〜190 | 約10 |
| 6I | 155〜160 | 165〜170 | 約10 |
| 7I | 145〜155 | 155〜165 | 約10 |
| 8I | 135〜140 | 145〜150 | 約10 |
| 9I | 130 | 140 | 約10 |
| PW | 120 | 130 | 約10 |
| 48° | 110 | 115 | 約5 |
| 52° | 100 | 105 | 約5 |
| 56° | 85 | 90 | 約5 |
飛距離を把握するメリット
- キャリーとトータルを区別できる(ハザード越えはキャリー、花道はトータル)
- ロフトが立つほどランが長いという法則が使える
- 「最大距離」で奥への突っ込みを防げる
- 「最低距離」でバンカー越えの番手が選べる
- 番手選びの迷いが減り、スイングも素直になる
- 練習しなくても、マネジメントでスコアが縮まる
計測の注意点
- 練習球はコース球より約1割飛ばない
- TrackManの練習球モードで測ると、手持ちの計測器とほぼ同じ数字になる
- 平均だけでなく「幅」と「ラン」を知ることが大事
- 他人の飛距離と比べても意味がない
最後に——同じ月イチゴルファーへ
月イチゴルファーは、練習量で上達するのが難しい立場です。だからこそ、「知ることで上手くなる」方法を活用したい。
自分の飛距離を、キャリー・トータル・ランまで正確に知る——これは、練習場に何百球打つより、すぐにスコアに反映される改善だと思います。
まだ自分の番手別飛距離を把握していない方は、ぜひ一度、計測してみてください。「思ったより飛んでない」というショックもあるかもしれませんが(笑)、その正確な数字こそが、あなたのマネジメントの土台になります⛳
このブログ「レフティパパの月一ゴルフ研究所」では、これからもデータに基づいた上達法を研究していきます。
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